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HTMLの奨め

last-modified: Nov./09th/2003

HTML - HyperText Markup Language

WWW では、画像、動画、音声など様々な情報が公開されています。これらをリンクと云う仕組みで縦横無尽に結び付け、容易にアクセスできるように設計されたものが HTML です。 HTML で記述された文書を HTML 文書と呼び、公開された HTML 文書を Web Page と呼ぶことがあります。もともとは科学者が論文・データを交換することが目的でした。そこでは、次の事が大前提となっていました;

簡便性 easy
普遍性 universal

現在では、 HTML 文書を作成するには、大きく云って二つの方法が有ります。

HTML の本来の目的である情報の公開と共有と云う点では、テキストエディタで記述するのが一番です。と云うのも、 HTML エディタは、諸般の事情で、不必要で誤った HTML を記述してしまうように設計されているものが多いからです。

HTML は、万人が同様に解釈できるように、その定義を W3C と云う団体が取り決めています。 W3C は業界団体的な色彩も濃厚な中立団体であり、世界中のソフトウェア・メーカは、 W3C の勧告に従って、ソフトウェアを開発しています。そこで、この勧告に悖るソフトウェアは、勧告に対して適正な文書を適切に表示できないことになります。例えば、 NetscapeCommunicator4.x がそうでした。このようなソフトウェアは、勧告の普及を妨げると云う意味で大きな問題をはらんでいます。

Webコンテンツと紙媒体の違い

HTML は Web 出版言語ですが、 Web 出版と紙媒体出版では大きな違いが有ります。

Web 上で公開される HTML 文書は、一つのデータを不特定多数の人々が、各々異なった装置で解読して表示されたものを読むと云う性質が有ります。

これに対して、紙媒体では、特定の装置で出力した結果である「紙」しか目にされないので、物理的な見栄えは固定的です。

HTML 文書は WWW 上でのリソースを直感的に結びつけると云う仕組みを担ったテキストですが、これはそのままでは日常的な言語としては読みづらいものです。そこで、ブラウザと云うソフトウェアで読みやすく、日常的な文書として整形するのが普通です。 WWW 上での HTML 文書の閲覧は、閲覧者がどのような装置(モニタ、ブラウザ)で閲覧しているかに依存して、デザイン(見た目)が各々異なります。

画像や色、文字の大きさなどが視覚的に表示されるブラウザの他に、文字だけしか表示されないテキスト・ベースのブラウザが広く普及しています。また、目の不自由な方は音声読み上げブラウザ、点字ブラウザを利用しています。

異なった装置でも、「文書」として可読である事(クロス・ブラウザ)が HTML の特徴であり、最大の目的ですが、 HTML エディタの作成する HTML 文書には、次のような不具合があります;

HTML 文法が誤っていると、ある種のブラウザ(閲覧装置)を利用している方には、閲覧できない場合も生じ得ます。ローカル環境で(ご自分のパソコン上で)サイトが完成したら、文法チェック (validation service) を御奨めします。特に、 Another HTML-lint はエラーチェックが細かく、エラー項目の解説も非常に丁寧ですので御勧めです。

視覚デザインと論理デザイン

絵画のように、見栄えを作っていくワープロの方式を「視覚デザイン」と呼びます。

一方、 HTML は、「ここは段落」、「ここは見出し」などの意味要素と云う概念で捉え、要素の各々をタグと呼ばれる文字列(暗号)でマークする(目印を付ける)ことで文書を設計します。この方式を「論理デザイン」と呼び、 HTML は論理デザインのための構造化言語です。「論理デザイン」に則ってブラウザ(閲覧装置)が見やすく表示し、その見栄えは個々のブラウザによって異なります。見栄えの指定は HTML の仕事では有りません。

HTML オーサリング・ツール( HTML エディタ)は、一見「視覚デザイン」のように振舞いますが、実際は、画面上での視覚デザイン的操作を、後ろで「論理デザイン」の言葉に翻訳する翻訳装置です。

とりあえず「ホーム・ページを作りたい」場合は、 HTML オーサリング・ツール( HTML エディタ)を入手し、まず作成してみるのが簡単でしょう。それから、色々やりたくなるかもしれません。その時は、最低限 HTML 文法の知識が必要となります。

本 HTML 文書は、テキスト・エディタを用いて、 HTML 文書を作成するための解説です。

WebSiteを開設する

実際にweb上に HTML 文書を公開するには、まずテキスト・エディタHTML エディタで HTML 文書を作成し、ご自分のパソコン上でサイトを作成します。そして、 FTP soft で、当該のファイル(必要ならばフォルダごと)を自分の URL に FTP で転送します。これで初めて WWW 上で公開されます。ご自分のパソコンの中にファイルがあっても、特に設定しない限りは他の方からは見られませんので、公開する場合は、必ずサーバー上に転送する必要があります。

ファイルのアップ・ロード先(サーバの FTP アドレス)に付いては、御自分の ISP (インターネット・サービス・プロバイダ)に問い合わせてみれば分かります。 ISP との契約内容にもよりますが、殆どの場合は Web Site を開設するためのディスク・スペースがサーバに用意されています。

因みに、私が Web Page 作りに使っているのは次の Online Soft で、何れも窓の杜vectorなどでみつけられます。

TEXT Editer秀丸エディター[Share]
(Sakura Editer)[Free]
FTP softWS_FTP95 LE[Free]
(FFFTP)[Free]

FTP で Web Site を公開する場合は、「 FTP アドレス、 アカウント名(ログイン名)、パスワード」が必要です。これらはサーバのディスク容量を提供された時点で与えられるものです。とりあえず、ご契約の ISP に照会してみてください。また、内外に無料ディスク・スペース提供サービスも多数ありますので、検索エンジンなどを利用して探してみるのも良いでしょう。

Web 上で公開する文書は、人に読んでもらってナンボのものです。

とは云え、どんなにへっぽこなリソース(資源)であれ、誰かしらには有用であるモノで。 WWW 上のリソースは全て情報として等価です。個人の独創である限り、そのリソースは必ず価値があります。 ISP と契約し、御自分の WebSite 容量を確保できる方は、是非とも WebSite を開設してください。

一応このコンテンツは、そう云った Web Page を作成する為の資料集です。


次は、 HTML と WWW の関係と、インターネットの現状に付いて紹介します。

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