Revised: Jul./2nd/2004
コンピュータと人間の境界の、コンピュータ側の界面をマン・マシン・インタフェース (Man-Machine INterface) と呼びます。マウスポインタやアイコンなどを駆使したグラフィカルなインタフェースを GUI (Graphical User Interface) と呼び、これに対して、コマンドプロンプトのような文字ベースのインタフェースを CUI (Character User Interface) と呼ぶことがあります。昔は CUI だけだったので、特に CUI とは呼ばれていませんでした。
情報システムとは、データに意味づけして情報としての価値を与えるものです。ユーザーが無秩序なデータから意味を救い出すための仕掛けともいえます。このため、ユーザ・インタフェースは、システムの情報に効率よく、簡単にアクセスするために存在します。
CSS は内容を記述するものではなく、レンダリング方法(表現方法)を調整するためのものです。CSS2 には、特に、マウスポインタの形状など、コンピュータのユーザ・インタフェースに特化したプロパティも存在します。
プロパティ 'cursor' は、全ての要素に指定可能です。セレクタにマッチした対象に対するポインティング・デバイスのカーソルの形状を指定します。
| プロパティ名 | 値 |
|---|---|
| cursor | [ [<uri> ,]* [ auto | crosshair | default | pointer | move | e-resize | ne-resize | nw-resize | n-resize | se-resize | sw-resize | s-resize | w-resize | text | wait | help | progress ] ] | inherit |
'cursor' は子要素に継承されます。デフォルトの値は auto です。inherit は、親要素の値を明示的に継承する指定です。
autocrosshairdefaultpointermovee-resize, ne-resize, nw-resize, n-resize, se-resize, sw-resize, s-resize, w-resizese-resize' (南西)のカーソルは、ボックスの右下隅色移動が始まる場合に使用される。textwait
progresshelp<uri>視覚オブジェクトを強調するためのアウトラインが指定可能です。
アウトライン関連のプロパティは、全ての要素に指定可能です。セレクタにマッチした対象に対するアウトラインの形状を指定します。
| プロパティ名 | 値 |
|---|---|
| outline | [ <'outline-color'> || <'outline-style'> || <'outline-width'> ] | inherit |
| プロパティ名 | 値 |
|---|---|
| outline-width | <border-width> | inherit |
outline-width のデフォルトの値は medium です。
| プロパティ名 | 値 |
|---|---|
| outline-style | <border-style> | inherit |
outline-style のデフォルトの値は none です。
| プロパティ名 | 値 |
|---|---|
| outline-color | <border-color> | inherit |
outline-color のデフォルトの値は、画面上の色を反転させた色を指定する invert です。
アウトラインが、ボーダーと異なる点は、アウトラインは幅を持たないということです。アウトラインは、レンダリング済みのボックスの上に重ねて表示され、周囲の位置決めに変化を及ぼしません。また、ボーダーは矩形領域を囲みますが、アウトラインは、改行などによって、長方形にならないことがあり得ます。
li 要素に :hover 擬似要素で outline を与えた例です。カーソルを上に載せて、変化があるかどうか確認してください。