Revised: 2nd/June/2002; Since: 29th/May/2002
前節で文書に見出しをつけました。他に、 HTML 文書で記述しておくべき内容として、文書責任者への連絡先があります。HTML 文書で、連絡先の概念を意味する要素タイプが address 要素です。本節では連絡先を記述してみます。
HMTL 文書は不特定多数へ公開される性質があります。その時に備えて、文書製作者である貴方への連絡先を記述しておきます。
index.html
をテキストエディタで開きましょう。<address> 今日の日付. <a href="mailto:貴方の e-mail address">貴方の名前</a> </address>私の場合は、
<a href="mailto:sugai@fides.dti.ne.jp">SUGAI,M.</a>
です。index.html
をブラウザで開いて下さい。先ほど開いたままになっている場合は、「更新」 (reload) すれば結構です。address 要素の内容はメールの署名と同じです。ご自分で自由に工夫されると良いでしょう。
a 要素はハイパーリンクを作る要素です。上の例では、「SUGAI,M.」と云う文字列をクリックすると、ご利用のコンピュータで標準のメールソフトが起動します。
a 要素の開始タグに記述した href="..."
のことを属性と呼びます。要素には、利用できる属性が複数定義されていますが、今利用した href 属性は、ハイパーリンクのリンク目的地を指定するためのものです。
a 要素の href 属性の属性値(今は mailto:メールアドレス
)は大文字と小文字を区別します。十分注意してください。
a 要素に付いては「ハイパーリンク」で紹介します。
次のように表示されれば成功です:
図:index.html の表示例 |
HTML 文書には、是非日付を入れるように心掛けて下さい。文書によっては、日付が不明瞭なものには全く価値が無いと云う場合もあります。
メールアドレスの公開は、スパムと呼ばれる未承諾広告メールが死ぬほど送られてくるようになったりしますので、それ用のメールアドレスを用意するか、まったく公開しないか、大量のスパムメールを覚悟しておくように薦めます。嫌な流行です。昔は責任を明確にする美徳であったものが・・・・・・情けないですね。
また、 address 要素は全ての文書に含めておくほうが良いかもしれません。検索エンジンやリンクからのアクセスの場合、必ずしもトップページから読み進めるとは限りません。全てのページにアドレス要素が含まれていれば、印刷された場合にも文書の筆者が明示されると云うメリットもあります。
因みに、本文書の address 要素は次のようになっています:
<address> Copyright © 2002 <a href="mailto:sugai@fides.dti.ne.jp">SUGAI, Manabu.</a> All Rights Reserved. </address>
address 要素の内容は、単なるテキストかインライン要素しか許されません。
a 要素はテキスト・レベルのインライン要素で、ハイパーリンクを作っています。
上のままでは、本文と連絡先が連続しており、少し読みにくく感じられます。そこで、 本文と連絡先の間に水平線を引く事にします。水平線は hr 要素で表します。
hr 要素には内容が存在しません。このような要素の事を空要素と呼びます。 hr 要素のタグが現れた場所に水平線が引かれます。
index.html を次のように編集してください:
...省略...
<hr />
<address>
...省略...
</address>
次のように表示されていれば成功です:
図:index.html の表示例 |
hr 要素は意味的な区切りを明確にするために、非常に重宝します。従って、視覚的な効果のためだけに HR 要素を利用すると、このメリットが損なわれてしまいます。視覚効果のためだけに水平線が欲しい場合は、 CSS を利用すべきです。
また、 hr 要素は極大きな意味の区切りのために利用するので、段落の途中やアドレス要素、見出し要素などの内容には記述できません。
hr 要素はブロック要素です。インライン要素ではありません。従って、見だし要素 (h1, h2,...,h6) 、アドレス要素 (address) 、段落要素 (p) などの内容には記述できません。
次の例は p 要素の中に hr 要素が入って入るので誤りです:
<p>HTML は構造化テキストです。 <hr /> W3C は国際的標準化団体ではありませんが、 事実上の WWW の標準化団体として機能しています。</p>